ELSI-事例解説/問いかけ #1

広島大学A研究室では生体認証技術に係る研究を10年ほど継続して実施してきている。理論上の検討及び要素技術研究を終え、今般実証研究に入ることとなった。実証の対象となる生体認証技術は多岐にわたるが、具体的には以下が研究対象となっている。

  1. 顔認証技術
  2. 光彩認証技術
  3. 声紋認証技術
  4. 指紋認証技術
  5. 掌毛細血管認証技術

いずれの認証技術も、全世界で様々に研究開発が行われ、既に広く社会実装がなされた技術も多々存在している。A研究室ではこうした技術の現状を踏まえ、上記した様々な認証方式の評価を多くの指標を用いて行い、認証対象の人種、性別、年齢、健康状態によって評価結果に差が生じるか否かを検証することを目的とした。

こうした研究の結果として、認証対象となる人間集団の属性に最適化された認証技術の提供が可能となる。また、人間集団の属性に応じたモデファイを認証技術に行うことで、認証精度の向上が期待される。

このような研究の実施を立案するに際して、ELSI的な視点からの検討点としてはどのようなものがありだろうか。

 

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